砥石の形状

砥石は加工する製品や企業によって様々な形状が存在しますが、大きく分けると「ストレートタイプ」と「カップタイプ」の2種類に分けることができます。


ストレートタイプ

ストレートタイプ

最も一般的な砥石です。平面研削盤であれば上面の面加工や段差加工、マシニングセンター等であれば側面の加工を主に行います。

大径のものは軸無しでフランジ等で組み付けて使用します。一般的に面加工ではレジン砥石やビトリファイド砥石を使用しますが、複雑な形状の砥石は電着を使用する場合もあります。大径の場合、砥石の周速度を上げられるので、高速研削が可能になります。

また、刃厚を薄くすることで切断用にも使え、砥石メーカーによっては「0.2mm」などの極薄砥石の製作が可能なところもあります。

インターナル

小径のものはインターナルとも呼ばれ、穴の側面やポケットの側面加工などに使用されます。小径の場合、砥石の周速度を上げられないので、メタルやレジンボンドを使用すると砥石の摩耗が速くツール費が高くなるほか、砥石径の変化が激しいので品質にも影響してきます。そのような理由から電着を用いる場合が多いです。また、砥石の底面にザグリやスリットを入れることで、ヘリカル加工等を行うこともできます。

カップタイプ

カップタイプ

面加工や穴あけ、段差加工等、大きさや形状によって様々な使われ方をします。切り屑の排出性を高めるためにスリットを入れるのが一般的です。但しあまり大きなスリットを入れたり、数を増やしすぎたりすると、砥石の剛性が低くなり壊れやすくなってしまうので、砥石径や刃厚とのバランスが重要になります。

大径のものはストレートタイプと同じで軸無しの場合が多いです。主に面加工に使用されますが、砥石の刃厚を薄くすることで丸物の切り抜き加工にも使用できます。面加工の場合、電着を使用すると、砥粒の突き出し量が大きいため面粗さが悪い、カケが出やすいなどの不具合が生じる場合があります。メタルやレジンボンドが使用するのが無難です。

コアドリル

小径のものはコアドリルとも呼ばれ、主に穴あけ加工に使用されます。深穴の場合研削液がワークと砥石の接触部分に当たらないため内部給油(スピンドルスルーやスルースピンドルなどと呼ばれます)を使用しますが、深さが浅い穴でも内部給油を使用することで高速研削が可能になります。

穴あけの他に、ポケット加工や段差加工、切り抜き加工等にも使用されます。レジンを使用すると強度が低く壊れやすい、摩耗しやすいなどのデメリットが多いので、メタルや電着を使用するのが一般的です。


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