砥石のトラブルシューティング
問題が発生した場合には砥石の状態によって対応の仕方が違います。単純に送り速度を落とせば良いわけではありません。送り速度を落とすことで悪化する危険もあります。ここではその対処方法を載せておきます。
砥石の摩耗が早い
- 状態:目こぼれ
- 原因
- 砥粒切込量が大きい(砥粒一個当たりの切り込む量)
- ボンドが柔らかい
- 研削液の希釈倍率が高い
加工条件 | 砥石 | 研削液 |
---|---|---|
1:送り速度を下げる 砥石回転数を上げる 切込量を下げる |
1:粒度を上げる 集中度を上げる 2:ボンドを硬くする |
3:希釈倍率を下げる (濃度を上げる) |
徐々に負荷が大きくなり加工が続けられなくなる
- 状態:目つぶれ
- 原因
- 砥粒切込量が小さい
- ボンドが硬い
- 研削液の希釈倍率が低い
加工条件 | 砥石 | 研削液 |
---|---|---|
1:送り速度を上げる 砥石回転数を下げる 切込量を上げる |
1:粒度を下げる 集中度を下げる 2:ボンドを柔らかくする |
3:希釈倍率を上げる (濃度を下げる) |
- 状態:目づまり
- 原因
- 研削液が加工物と砥石の接触点まで届いていない
- 研削液が汚れている
- 砥石のチップポケットが小さい
加工条件 | 砥石 | 研削液 |
---|---|---|
1:砥石回転数を下げる | 1:形状を変更する(スリットを入れるなど) 3:粒度を下げる 集中度を下げる ボンドを柔らかくする |
1:供給圧力を上げる 2:交換する |
加工物にチッピングが出やすい
- 原因
- 砥粒切込量が大きい
加工条件 | 砥石 | 研削液 |
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送り速度を下げる 砥石回転数を上げる 切込量を下げる |
粒度を上げる 集中度を上げる |
希釈倍率を下げる (濃度を上げる) |