研削液

セラミックスの加工ではダイヤモンド砥石が多く使用されますが、ダイヤモンドは熱に弱く、乾式加工を行うと黒鉛化、又は炭化してしまいすぐにダメになってしまいます。砥石と被削材の接触部では1,000℃近くまで温度が上がると言われており、600℃程度で黒鉛化してしまうダイヤモンドが研削能力を失ってしまうのも当然と言えます。

そこで砥石と被削材の接触部に研削液をかけてやることでダイヤモンドを冷却し、温度が上がらないようにする必要があります。

研削液の役割

研削液には大きく分けると4つの役割があります。

潤滑

潤滑は砥石と被削材との接触による摩擦を減らすことで、研削抵抗を減らしたり、熱の発生を和らげる効果があります。

冷却

冷却は砥石や被削材の温度上昇を防ぐことで、砥石の寿命を延ばしたり、砥石や被削材の熱膨張を防ぎ、高精度加工を維持する効果があります。

洗浄

洗浄は研削によって出た切り屑などを排出したり、その切り屑が砥石に付着しにくくすることで、研削能力を維持する効果があります

防錆

防錆は金属でできている加工設備の内部の錆びを防ぐことで、加工精度の維持や、設備の老朽化を防ぐ効果があります。

研削液の種類

研削液は大きく分けると水溶性と不水溶性に分けられます。

水溶性研削液

水溶性研削液は名前の通り水に溶けるタイプの研削液で、水で薄めて使用します。不水溶性に比べ冷却効果が高く、粘性が低いので高い水圧で砥石と被削材の接触部へ研削液を供給することができます。ただし潤滑油などの油が混入したり、温度上昇などにより研削液自体が腐食しやすいので、きちんとした管理を行う必要があります。

水溶性の研削液はソリューブル(ソリューション)系とエマルション系に分けられ、ソリューブル系は透明、又は半透明で、エマルション系は乳白色です。エマルション系はソリューブル系に比べやや潤滑性が高く、防錆効果も高いので、環境を考慮し金属加工等でも不水溶性の代わりとして使われています。

不水溶性研削液

一般的にいう油です。水溶性に比べ潤滑性、防錆効果が高く腐食しにくいのが特徴です。金属加工では昔から使われてきたものですが、セラミックスの加工でも使用しているところがあるようです。油ですので引火する危険性や作業性の悪さ、環境の悪化などを考え、水溶性の研削液に代えているところが多いようです。

冷却が重要になるセラミックス加工では水溶性の方が向いていると言えます。


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