ポケット加工

セラミックスのポケット加工ではコアドリル形状の砥石を使用して掘り込んでいく方法と、中央に仮穴をあけてインターナルなどで広げていく方法があります。


掘り込んでいく加工では主にメタルボンドか電着が使用されます。コーナー部のRに合わせて小径の砥石を使用するか、大径の砥石で加工してコーナー部だけ小径の砥石を使用するかは、ポケットの形状や材質などによって検討する必要があります。

広げていく加工では主に電着砥石が使用されますが、幅の広いポケットだとすぐに砥石の寿命が来てしまうので、仮穴を大きめにあけて研削量を少なくする必要があります。

ポケット加工は時間のかかる加工ですので目詰まりや目つぶれなどを起こしやすくなります。また、ポケットが深くなると研削液が溜まってしまい、ノズルから出た研削液が加工物と砥石の接触面に当たる前に勢いが弱くなってしまい、冷却、洗浄の効果が薄れてしまいます。水中で加工しているから冷却されているのでは?と思った方もいると思いますが、実は冷却効果が薄れています。砥石の周りにある研削液が、加工物と砥石の摩擦で発生した熱を奪って温度が上昇しますが、その研削液がその場に留り、砥石と研削液の温度差が小さくなってしまうためです。よく、ねん挫や火傷などは流水で冷やすのが良いと言われますがそれと同じ原理です。

研削液がうまく行き届かない場合には、内部給油方式を使用することで解決します。加工接触面に強制的に研削液を送ることができ、周りの研削液も吹き飛ばしてくれます。


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